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早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2008年 4月号
転期に立つ経営者の資質の鍛え方 27
自知者明 (みずからをしるものはめいなり)

知人者智(ひとをしるものはちなり) 自知者明

「人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり」とは、『老子』にある文言である。
 「人を知る者」とは、他人の能力や特質、適性などを洞察できる人であり、「智」すなわち、智者、賢い人である。
 「自らを知る者」とは、自分の能力や特質、適性などを察知できる人であり、「明」すなわち明知の人、素晴らしい人である。
 他人を知ることよりも、自分を知るほうがはるかに難しく、これができる人は、明知の人であるということ。
 自分のことを棚にあげ、部下や他人(社)のことについて、ああでもないこうでもないと批判ばかり口にするトップがいる。
 これは、他人の欠点ばかり見ているからである。
 反面、自分自身のことなど、知っているようで、少しも知らない。
 自分のことを知る手がかりの一つ、それは、スタッフや利用者から直に聞くことである。
 それくらい、相手の方が自分のことをよく知っている。
 自らを知ることは、自らを明らかにすることであり、あからさまにすることでもある。
 だからこそトップは、自らの立場や主張を旗幟鮮明にするといった態度を“明”らかに示すこと。
 ものの道理をわきまえた賢“明”な明哲保身となれば、身を誤らせることもなくなる。
 この後段は、「人に勝つ者は力あり、自ら勝つ者は強し」とある。
 真の強さ、それは、力任せに相手を倒して勝つことではなく、自らに勝つこと。これが難しい。

修天爵而人爵従之(てんしゃくをおさめて じんしゃくこれにしたがう)

 「修天爵而人爵従之」と書かれた扁額が、ある法人の研修ホールに掲げられていた。
 「天爵を修めて人爵これ従う」と読む。『孟子・告子上』に記された一節にある。
 世の中には、天から与えられる爵位ととうものがあり、人から与えられる爵位しいうものがある。仁・義・忠・信の徳を修め、善を行うことを楽しんで飽きることのないのが、これが天から与えられた天爵というものである。公とか卿とか大夫とかという世俗の爵位は、これは人が人から与えられた人爵というものである。昔の優れた人は、天爵を身に修めることによって、人爵が自然に得られたのである。
 ところが、昨今の人は、天爵を身に修め、それを手段として、人爵を求めている。だから、人爵をすでに得てしまうと、天爵を修めるのは、もはや用もないものとして棄ててしまうが、それは考え違いも甚だしいことである。そのような心がけでは、結局は、せっかく得た人爵をもまた必ず失ってしまうに違いないだろう。
 人爵という、人が判断して付け加えた価値に従って右顧左眄(うこさべん) (※)しているようではよくない。
 人は、誰でも自分の心の中にある徳(良心)を積むことができるようになれば自ずと天爵を修め、人爵など否応なく従ってくるもの。
 天爵と人爵の違いは、認知症の人が以外なほど見抜いている。
 開設から45年を経過したこの法人の中庭には、石造の二宮金次郎像が立っていた。

(※) 右をふりむき、左を流し目で見る意。人の思惑など周囲の様子を窺ってばかりいて決断を躊躇うこと。
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