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早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2008年 2月号
転期に立つ経営者の資質の鍛え方 25
誠意正心 (せいいせいしん)

「欲正其心者、先誠其意」(そのこころをたださんとほっするものは まずそのいをまことにす)

約束事を実行する場面では、常套句として用いる言葉に「誠心誠意尽くします」がある。
 この意味は、偽りのない誠の心で物事に対する気持ちを全うするというものだが、法人が掲げる経営理念などにも折々目にする。
 では、「誠意正心」という言葉をご存知だろうか。
 「その心を正さんと欲する者は、まず、その意を誠にす」など、出自となる『大学』では、幾つかの文節に登場してくる。
 「その意を誠にすとは、自ら欺くなきなり」であるという。
 「意」は、意識や気持ちのこと。
 心が動くことで、意を決することも、気持ちが萎えたりもする。
 心は、その持ち方次第で、「意」が変幻自在に移ろぐもの。
 自らの「意」が「誠」であるならば、自らの気持ちに欺いてはいけない。
 その「意」がプレッシャーに弱ければ、利害関係者(ステークホルダー)との力関係などから「誠」を翻し、自らを欺く者も出てくる。
 だから、心を正すのである。
 「正心」は、「身に忿懥(ふんち)する所あれば、則ちその正を得ず。恐懼(きょうく)する所あれば、即ちその正を得ず。好楽する所あれば、則ちその正を得ず。憂患(ゆうかん)する所あれば、則ちその正を得ず。心焉(ここ)に在らざれは、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず」とある。
 自身に腹の立つことがあれば、怒りや恐れの感情に突き動かされ、身も心も正しい状態を保つことなどできない。楽しみに溺れる心や悲しい不安な心も同じ。心が正常でなければ、見ようとしても何も見えず、聞こうとしても何も聴こえず、食べても味さえわからない。
 まず、五官(目、耳、鼻、舌、皮膚)、五感(見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れる)を研ぎ澄まし、外界のどのような動きにも自在に反応できるよう心を正しく構えられれば、対応を誤ることはない。
 「誠意正心」の要素を備える人は、わが身を修めることのできる人(※1)であり、人として“あるべき姿(人格資質の本質)”がここにあることが『大学』に示されてある。
 介護人財のあるべき姿も然り。

「日常の五心」 

 「心を正す」には、「日常の五心」(※2)に記された文言を日常的に使う習慣から始めるとよい。
一 ハイと云う素直な心
二 すみませんと云う反省の心
三 私がしますと云う奉仕の心
四 おかげさまと云う謙虚な心
五 ありがとうと云う感謝の心

 自ら、「身(仕癖しくせ)・口(口癖くちぐせ)・意(思癖しへき)」を率先垂範して鍛えることで、身=表情、口=言葉、意=態度を洗い清めてくれる。(※3)
 法令遵守(コンプライアンス)が叫ばれているが、規則やルールの前に取り組む最優先事項は、人心の倫理観やモラル、ひいては道徳意識の確立である。
 トップは、スタッフのモチベーション・アップを求める前に、自ら“あるべき姿”を「日常の五心」に照らして範を示すことから始めるべきである。
 働く意味は、@動くこと、A作用すること、B効果をあらわすこと、C精を出して仕事をすること、D他人のために奔走すること。
 トップ自らの「誠意正心」の姿が、スタッフの働き甲斐を引き出す原動力となることを念じて。



(※1)本誌2007年8月号本欄参照
(※2)「日常の五心」と書いた手ぬぐい、のれん、湯呑みなどが、事業所の身近なところにある。
(※3)本誌2007年2月号本欄参照
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