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経営のつぼ47 介護マネジメント塾 ..................... 経営のツボ47

早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2007年5月号
転期に立つ経営者の資質の鍛え方 O
脚下照顧(きっゃかしょうこ)

「蓬生麻中(よもぎもまちゅうにしょうずれば)、不扶而直(たすけずしてなおし)」
「P→D→C→Aのサイクルは、スタッフの現場力を引き上げるために欠かせない」というリーダーでさえ、「あのスタッフなら、この程度の事は理解している筈!」と期待を込めて勘違いする者も少なくない。  事業所の業務標準(Plan)に対して、“わかる(理解)”の訓練が徹底されていないスタッフは、業務の中で疑問が生じても、「自分で考え、検討し、答えを導いてみる」という事を行わず、周りに答えを求め解決してしまうことがしばしばある。  現場では、悠長に考える間もなく、カンニングが容認されている。  これでは、決められた業務実績(Do)を遂行するだけの人材を育成しているにすぎず、業務検証(Check)もなく、業務改善(Action)など及びもつかない。  さて、「介護サービス情報の公表」に際しては、マニュアルのない事業者から「マニュアル作りのマニュアル」を望む声もあるのが実態だ。  業務標準(Plan)さえ示さない横行闊歩(おうこうかっぽ)がまかり通れば、介護の質の向上が自家撞着(じかどうちゃく)となりかねない。  『荀子』の一節に「蓬も麻中に生すれば、扶けずして直し」とある。  蓬という草は、麻の中に生えさせると、真っ直ぐスクスクと育つ。  スタッフの成長も同じ。良い素質を持ちながら、暗愚なリーダーの手によって伸ばせる能力の芽を摘み取られてはいないだろうか。

「履物をそろえると心もそろう」
九州の塾生から、地元の体育館のトイレ内で次のような落書きを発見したとのメールを頂いた。
 履物をそろえると心もそろう
 心がそろうと履物もそろう
 脱ぐときにそろえておくと
 履くときに心が乱れない
 誰かが乱しておいたら
 黙ってそろえておいてあげよう
 そうすれば、
 世界中の人の心もそろうでしょう
 併せて「施設内のトイレのスリッパを、つい並べてしましました」ことを記していた。  禅寺の玄関などに掲げられている「脚下照顧」を平易に噛み砕いた文章の一つである。  「足下を見なさい」が転じて「履物を揃えなさい」と標語のように進化して小学校など教育の現場で見かける文言でもある。  その真意は「自分の立場や心を常に顧みる」ということ。  脚下は、自分の足下。  自分の足下を顧みるとは、自分が今どのような立場に立っているのかということを、よく見極めて事に当たるべきであるという教えである。  リーダーの出来不出来は、日々、次から次へと様々な業務に流されることなく、自分を静かに見つめる機会を持ち合わせるか否かにある。  スタッフの評価はできても、自分の評価はなかなかできないもの。自らの成長を高く求めるならば、スタッフのことを論ずる前に、まず自分の足下をおろそかにしないこと。  たとえ、どんなに忙しいときでも、履物をそろえて脱ぐくらいの心のゆとりを持たねばならないと普段から心がけることである。  玄関を見れば、その家のレベルや生活態度が良く分かるという。介護施設の玄関は、事業者の顔でもある。  履物を綺麗にそろえる施設は、リーダー、スタッフ、入居者等、皆の良心が互いに「身・口・意」(注1)を鍛え合っていることが垣間見られて、清々しささえ感じられる。

(注1) 本誌2007年2月号本欄参照
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