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経営のつぼ45 介護マネジメント塾 ..................... 経営のツボ45

早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2007年3月号
転期に立つ経営者の資質の鍛え方 M
忘己利他(もうこりた)

「汗をかく!」
「『論語』には、どんなにつまらないことからでも何かを学ぶ(習得する)ことができるものであるという意味の「これを為すは猶(な)お己(や)むに賢(まさ)れり(陽貨17)」という言葉がある。  この前文は、「飽くまで食らいて日を終え、心を用うる所なし、難(かた)いかな。博奕(ばくえき)なる者あらずや」とある。  「毎日、腹一杯食べて一日を終えるだけで、何の心の潤いも持てない人生は実に困ったものだ。賭け事で勝負に熱中する遊び人のほうが、何もしないでいる人よりもまだましだ」というのがその意となる。  ぶらぶらと何もしない弟子に対し、皮肉を込めて孔子が語ったのである。  果たして、弟子は「心を用うる」との示唆に気づけたであろうか。  私たちは、毎日をどのような心の用い方をして過ごしているだろう。それは、現在をどう意識して生きるかということにも繋がる。  「目標」から「現在」を引き算すれば、「課題」が見えてくる。(注1)  仮に「目標」を掲げることができたとしても、「飽くまで食らい・・・」の「現在」であったとしたら、「課題」などとても容易に見える訳がない。  「現在」を知るには、がむしゃらに汗をかく!ことを勧めたい。  汗は、必ずしも体力を使うからかくものであるとは限らない。  「精神性発汗(注2)」の作用から、冷や汗、脂汗をかく場合も少なくない。  例えば、実習先の介護施設で手足が湿って汗をかいたこと。  入居者の家族から苦情を受けた手が汗ばみ、首や鼻の先に汗がにじみでていたこと。  いずれも、精神的に緊張した状態にあって、手のひら・足のうら・脇の下などから汗をかくのである。  管理者は、自らが過去に流したこのような汗の実体験を通して、どのように「心を用うる」ことに腐心したかということをスタッフ全員にしっかりと伝えることも大切な介護研修の一つになるのではないだろうか。

「お・ま・え・は・ひ・よ・こ」 とは!
日本に仏教を伝えた最澄(後の伝教大師)は、「悪事を己にむかえ、好事を他に与え、己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」という意味の「忘己利他」という言葉を残している。  この考えは、要介護者の生活支援のため(好事を他に与え)、当人の喜びにつながる介護サービス(悪事を己にむかえ)を提供することを真摯に受け止める介護スタッフにも当てはまる。  開設者の中には、己を忘れて他を利するという「忘己利他」の「心を用うる」という精神を漲らして事業所を立ち上げた者も少なくない。  ところが、慈悲の極みも介護報酬の頭打ち、スタッフ確保の難しさ等々から、「もう、(当局には)懲りた」との厭世観さえ漂う。  経営の効率化と収益力向上(好事を己にむかえ)しか眼中にない事業者が、要介護者への家族合意の身体拘束や虐待(悪事は他に与え)も止むなしと勝手放題があってはならない。  介護事業者は、何にも増して経営者自身の品質を評価する仕組みがすっぽりと抜け落ちていることが課題ではなかろうか。  勇気を奮って「お・ま・え・は・ひ・よ・こ」になっていなかと、「(お)愚かな人か?」「(ま)間違いだらけの人か?」「(え)エゴイスティック(利己的)な人か?」「(は)恥ずかしい(ほど人間ができていない)人か?」「(ひ)卑怯な人か?」「(よ)幼稚で身勝手な人か?」「(こ)滑稽な人か?」7つの問に答えて欲しい。さて、結果は如何。

(注1) 本誌2006年9月号本欄を参照。
(注2) 汗は、「精神性発汗」「温熱性発汗」「味覚性発刊」の三種類がある。
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