新着情報 著書の履歴等 会社概要 リンクページ お問い合わせ
Contents Menu
会員専用メニュ
セミナー
経営(継栄)と人財創造塾
著書のご案内
経営のつぼ
寄稿原稿
講演の履歴
セミナーの告知&申し込み
ブログはこちら
経営のつぼ
経営のつぼ
経営のつぼ42 介護マネジメント塾 ..................... 経営のツボ42

早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2006年12月号
転期に立つ経営者の資質の鍛え方 J
思慮分別

「ああ、なるほど!」 「そうか、これか!」 
今年の夏、感動、感激、感銘、感服、感得・・と、カンカンづくしのグループホームに出会った。  座敷に腰掛けた入居者が、スタッフと共に洗濯物をたたむ、夕餉の下ごしらえをするといったグループホームの午後のひと時、よく見かける光景だ。  「その類か!」と座敷を覗けば、ビニール袋に詰め込まれたオクラが山積みされていた。これにはビックリ。  2ユニット分の食材だろうか。  食べきれないほどの量である。  4人の入居者は、一袋10個、サイズを丁寧に仕分けてオクラをビニール袋に詰め込む作業を終えたばかり。  その後、袋の数を数えてカゴに入れる作業が続く。  聞けば、近郊の農家が今朝、摘み取ったばかりのオクラをカゴに入れて運び込んだものだという。市場に出荷する前の袋詰め作業を入居者が請け負って、仕分けの作業を座敷で行っていたのだった。  この作業に参加できる入居者は数名に限られるものの、一人当たり月に5千円程度を稼ぐアルバイトである。  従来のホームが取り組んできた入居者へのアプローチの多くは、家庭的な雰囲気の中で一人一人の役割と残存能力を共同生活の中で再構築してゆくというものだっただけに画期的といわざるを得ない。認知症の人でも袋詰め作業が行えるし、数も数えられる。  この作業(注1)を通して、地域の人の役に立つという自信も深まるとともに、手間代として得たお金が孫のお小遣いや自身のおやつ代など自由に裁量に使える楽しみにつながって、暮らし方に潤い増してくる。  内職ができるグループホーム。  「ああ、なるほど!」「そうか、これか!」・・・気づきの本質を無理なく科学した(注2)介護現場に脱帽である。

「君子有九思」(くんしにきゅうしあり)
私たちの日常的判断は、「こうあるべきだ」という物差しを持っているようでいて、以外に持ち合わせている人は少ないようだ。  『論語(季氏16)』には、「学問も人柄も優れた君子といわれる人物には、特に注意しなければならない九つの要諦がある」と記してある。
 一、視思明 ものを見ようとする場合、間違いなく明らかに見ること。
 二、聴思聡 ものを聞こうとする場合、正しく聞き分けること。
 三、色思温 自分の顔色は、いつも温和を保つこと。
 四、貌思恭 態度は、いつも恭しく、慎みあるようにすること。
 五、言思忠 言葉には嘘がないこと。
 六、事思敬 事を執り行う場合、謹んで間違いのないようにすること。
 七、疑思問 自分が分からないことは、どんなことでも問い質すこと。
 八、忿思難 怒りの感情が起こったとき、それによる後々の災難まで気を使うこと。
 九、見得思義 利益が得られるような場合、それを得ることが道理に叶った正しいことであるか、どうかまで考えること。
 略して「君子有九思」の“思”とは、思慮分別を指している。  「誰が正しいのかではなく、何が正しいのか」という判断には道理や法則性があり、これを慎重に思慮しながら無理なく行動することがリーダーの努めであり、そのために自省すべき項目が説かれてあると理解すればよい。  理不尽ないいがかりや振る舞いに対しては、怯んだり、臆することはない。  自身の“内(私欲)と外(外見)”に邪魔されず、九つの“思”を倦まず弛まず磨き続けて思慮分別を高めたい。

(注1) 四季を通して商品作物の袋詰め軽作業が行われている。
(注2) 本誌2006年8月号本欄参照
TOP   
Hayakawa-planning.com Home Mail