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経営のつぼ34 介護マネジメント塾 ..................... 経営のツボ34

早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2006年4月号
転期に立つ経営者の資質の鍛え方 B
不易流行(ふえきりゅうこう)

不易を知らざれば、基立ちがたく
流行を知らざれば、新風にならず

介護保険制度の誕生から足掛け7年目を迎えた今春4月、改正介護保険法が施行した。  人口減少かつ超高齢社会へと劇的に移行する時代を背景に介護事業者が置かれる社会状況とこれを取り巻く諸施策は、2015年に向かって一段と目まぐるしく変化し続けることになるであろう。  「不易を知らざれば、基立ちがたく、流行を知らざれば、風新にならず」とは、俳諧で説かれる「不易流行」の概念(俳句の作法の原則)である。  奥の細道の旅を通して体得した松尾芭蕉の俳諧の精神=概念とは、「不変の真理を知らなければ、基礎が確立せず、変化を知らなければ、新たな進展がない」ということであり、「その本は一つなり」即ち、「両者の根本は一つ」であるという解釈は、いかなる分野に於いても激動の時代を生き抜く上で重要な考え方である。  「不易」は変わらないこと、即ち、どんなに世の中が変化し状況が変わっても絶対に変わらないもの、変えてはいけないものということで、「不変の真理」を意味する。  逆に「流行」は変えるもの、社会状況や私達をとりまくあらゆる環境の変化によってどんどん変わっていくもの、あるいは変えていかなければならないもののこと。  「不易流行」を改正介護保険法の施行に読み替えて、主宰塾で問いかけたところ、次のような反応が受講者から戻ってきたので紹介したい。

 「不易」 (= 介護サービス)
「流行」 (= 改正介護保険法)

「私の業務の上でも制度の改正は影響してくる。しかしいくら制度が変わっても、製品は決して変えない。失禁に悩む方々が、可能な限りトイレで排泄できるように、より良いケアを受けられるように、この信念も変えない。オムツは最終手段。オムツに頼らざるを得ない方には、精神的に(羞恥心・臭い)身体的に(皮膚)『尊厳』を重視したケアを行うこと。これらは変えてはならない。そして『いい製品、良いサービス』それをお伝えする自分の“笑顔”は変えない。変わらないように極力努力する。しかし、言うは易し、行うは難し。熟慮断行するためには、甘い自分自身を、頑張ることを継続できる強い自分に変えなくてはできない。変容する。つまり、世の中の変化に適応できるように自分自身をより強く柔軟に変えつづけて生きたい。」  介護サービスに欠かせない排せつ、入浴、食事、認知症などのケアの基本を「不易」とすれば、制度改正に伴って始まる運動器、口腔ケア、栄養改善などの介護予防、地域密着型サービスや小規模多機能型居宅介護などの新サービスメニューを「流行」と位置づけることができる。  介護事業者は、小学校6年間(旧介護保険法)の間に培った「不易」を踏まえ、中学校(新介護保険法)に進学して新たな「流行」に挑戦する。  3年後、高校進学が待ったなし。  今一度、わが法人の「不易」を徹底する意味から、基本を問い質すことも肝要ではなかろうか。  ワークショップのテーマしとて、現場に問いかけて見るのもよい。  目先の介護報酬の増減にのみとらわれ、短絡的に有益なものだけを追い求めるのではなく、「不易」と「流行」の意図するところを組織全体に徹底することが継続して栄える経営の仕組みづくりには欠かせないと考える。

(補足) 創製400年の歴史を誇る養命酒が長寿企業であり続ける一つに、「不易流行」の精神があることを付け加えておく。本誌2003年10月号本欄(38ページ)参照
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