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早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2006年1月号
古に学ぶ経営者の資質の磨き方 O
愚者は成事に闇(くら)く、智者は未萌(みぼう)に見る

100年後の地域を描け
NHKの大河ドラマ「功名が辻」(司馬遼太郎原作の歴史小説のドラマ化)がスタートする。  主人公の山内一豊(後に土佐・高知24万石の大名に出世)は、賢妻・千代の内助の功により、織田信長の家臣を皮切りに、豊臣秀吉、徳川家康という戦国時代の覇者三代に仕える。秀吉から遠州・掛川5万石の城主に命ぜられ、天守閣の建造、大規模な城郭修築、城下町の整備などを行ったのが45歳の時。その後、東軍・家康側に従って関が原の戦いで功を収め、55歳で高知城主へ。その治世は、明治維新に至るまで16代・260余年に及んだ。  一豊が築いた掛川城の天守閣は、嘉永7(1854)年の大地震の被害を受けて取り壊されたものの、平成6(1994)年に復元することができた。  全国で約50カ所に及ぶ天守閣の復元は、その大半が建築基準法の制約などから鉄筋コンクリートによるもの。一豊が記した「掛川と同じ」と高知での築城が家康に許された際の古文書から、高知城を模して完成した平成の掛川城は、樹齢250年のヒバ材を使用し、伝統の技法を駆使して原型をほぼ再現したもの。  この発端は、一市民が多額の寄付金を申し入れたことによるという。復元城に注がれた地域の意気込みは、「100年後の重要文化財」と格調が高く、本格的な木造建築としても高い評価を集めている。  改正介護保険法では、新たなサービス体系の確立の目玉として居住系サービスの充実とともに地域密着型サービスが創設された。  改正法の規格仕様と固執せず、「100年経っても地域の資源」として活用し続けるための創意工夫を自ら啓発することで、継続して栄える地域社会の再形成を促すことこそ肝要である。

ハスの葉の教訓
中国の古典「戦国策」には、「愚者は成事に闇く、智者は未萌に見る」と先見力を紐解くために喩えられる有名な言葉がある。愚かな者は、物事が形となって現れてきてもまだその動きにさえ気づかない。智のある者は、物事がいまだ萌(き)ざさないうちにその動きを察することができるというのがその意である。 「未萌に見る」という語彙の理解を深めるには、「ハスの葉の教訓」という喩え話を覚えておくのも悪くはない。  「ある池のハスの葉は、毎日二倍の勢いで増え続ける。この勢いを放置すると30日で池を埋め尽くし、水中生物を窒息死させてしまう。多くの人は、池の半分を覆ったところで、この異変に気づいた。さて、何日目のことか?」というのが話の大筋である。  答えは、30日目で池を覆いつくすハスの葉の勢いを逆算すればよい。  一日で二倍だから、その前日が半分。つまり、29日目。2日前の28日目は四分の一、3日前の27日目は八分の一。5日前の25日目は、三十二分の一にあたる3%の状態でしかない。  ともすれば、変化を受け入れるのが苦手で「成事に闇く」なりがち。  「視・観・察」(注)を高め、地域の兆しを見過ごすことなく「未萌に見る」ことができる智者の輩出が望まれる。  中国の古典「老子」には、「足るを知る者は富む。強(つと)めて行う者は志有り」とある。  真の豊かさを知るには、目標に対して強めて行う志がなければならないというのがその意である。有史以来、超高齢社会の急な上り坂を本格的に駆け登るのは、むしろ、これからが本番だ。

 (注)本誌2005年11月号本欄を参照

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