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経営のつぼ30 介護マネジメント塾 ..................... 経営のツボ30

早 川 浩 士
(有)ハヤカワプランニング 代表取締役
2005年12月号
古に学ぶ経営者の資質の磨き方 N
故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知れば、以て師たるべし

「介護サービスは、季節対応商品」
「今を疑う者はこれを古(いにしえ)に察し、来(らい)を知らざる者はこれを住(おう)に視る。万事の生ずるや、趣(おもむき)を異にして帰を同じくするは、古今一なり(菅子・形勢篇)」(注) 「現在を理解できないときは、昔のことから推察してみること。また、未来を察知することが難しいときは過去を振り返ってみること。すべて物事の現れ方は異なっているように見えても、古今を通して、その法則性(原理・原則)に何の違いもない」というのが、その意である。 地球の温暖化が気になる昨今だが、わが国は「春夏秋冬」という四季が巡る気候風土の中で生活を営んできた。 季節の変わり目は、否応なしに体調の変化をきたす。特に、要介護者にとっては、心身の状態像に著しく激変が見られるのがこの時である。 寒暖の変化を事前に察知するなど、四季の節目毎に「視・観・察」するというアプローチからのアセスメントはできているだろうか。 シーズンに対応した商品開発と品揃えが欠かせないファッション業界と似た側面が介護サービスにも求められているという視点を忘れてはならない。 現場では、天候の異変から、「昨日と今日は、同じではない」と利用者の変調を経験的に理解できる者がいる。 だが、多くの場合、一人の個人的な体験学習の域を脱しきれず、事業所の財産(=ノウハウ)として昇華されていないというのが現状だ。 「春夏秋冬」のシーズン毎に綴ったケース・スタディーが、ファイルとなって用意されているだろうか。 「季節に応じて、過去の教訓を的確に伝える」という仕組みが抜け落ちてはいないだろうか。 「昨冬の経験を今冬に生かす」という鋭意努力の徹底がなければ、ノロウイルスの再来は免れない。

「温度と湿度と時間のマネジメントはできているか」
「温度と湿度と時間」の相関性は、高齢者介護にとって重要なマネジメント管理であるというのが、私の持論だ。  温度は、寒さによる急激な血圧の上昇が起きたり、暑さには感覚的に鈍くなりがちな為、熱中症に陥り易くなる。  湿度は、人間にとって40〜60%が快適だが、40%より下がるとウイルス感染率が急激に高まり、インフルエンザに高齢者がかかると重篤になる可能性が高い。また、高くなるとカビやダニが多く発生し、呼吸器系を初めとする全身に悪影響を及ぼす疾患を誘発するようになる。  これに時間を加えることで、本人の生活パターンを把握することになり、体調の確認が可能となり(排便リズム、内服時間等)、適切なサービス提供時間につなげる事が出来る(認知症の方の生活リズムの適正化等)。  人間は、地球に生息する生命体の一つでしかない。  施設から在宅へのサービス誘導は、より自然現象を感じ取りやすい状態で介護を受けることを指す。 「温度と湿度と時間」の相関性を常に念頭に置いたケアが意識できるリーダーは、どれほどいるだろう。  介護には医療の視点も重要な役割を果たし、それを併せ持つことがリスクマネジメントにも繋がる。  「故きを温ね新しきを知れば、以て師たるべし(論語・為政2)」 私たちは、未来は学べないが、過去は学べる。古より、暮らしの中に息づいてきた知恵の中には、現在にも通用するものも少なくない。  まずは、「手洗い・うがい」の励行を徹底させることもトップの重要な仕事の一つであると改めて強調しておく。

 (注)『菅子』は、中国の春秋時代(前770年-前403年)、斉(せい)の国の名宰相・管仲の言説をまとめたもの。

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