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『介護保険改正に勝つ!経営』 はじめに ..................................

本の題名の「介護人財創造塾」は、私が主宰する「継栄と人財創造塾」から取ったものである。
元々は、「介護事業者の経営(継栄)と人財創造塾」として、2003年12月に開催したものであるが、これまでの5年間に通算36回の開催を数え、延805人の塾生(北海道から九州まで)が東京まで足を運んでいただいた(2008年2月時点)。

塾生は、社会福祉法人、医療法人、NPO法人、株式会社、有限会社など法人種別も様々で、介護福祉施設(特養ホーム)、老人保健施設、療養型施設などの施設系サービス事業者から、訪問介護、訪問看護、通所介護、通所リハビリ、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、特定施設、小規模多機能型居宅介護などの在宅介護サービス事業者に至るまで多彩な顔ぶれとなって、さながら介護業界の異業種交流会の様相を呈している。

 当初は、トップ層(理事長、社長など)、リーダー層(施設長、事務長、ホーム長、介護課長など)の方々が中心であったが、2007年より層別コースを設けたことによって主任、係長などの中堅層、一般介護職(パート含)まで広がってきた。

 この塾の特徴は、毎回のように宿題がでることである。
 出された宿題は、限られた期限までに提出しなければならない。
 提出された宿題は、整理・点検した後、改めて塾生の手元に再送される。
 手元に戻された宿題は、提出者全員分に及ぶため、相当のボリュームとなる。
 これを、塾当日までの間、全て読み込んだ上、考え方を整理して発表を行う。
 発表の時間や順番などは、予め決まっている。
 強制ではないので、発表が嫌な人は、宿題の提出を回避すればよい。
 だが、熱心な塾生に感化されるのか、提出する人は多い。
 塾が、その場限りに終わりがちな一方通行の研修の場ではなく、宿題を通して双方向で考えることの楽しさと奥行きの深さについて塾生自身が発見したからなのであろうか、塾生には常連者が少なくない。

 「学びて時に之を習ふ」は、中国古典の『論語』の冒頭文の下りである。
 学びは、刻一刻、いかなる時であろうと、その姿勢(=習うという)を崩してはならない。つまり、良いことは良いこと、悪いことは悪いこととして、学ばなければならない。
 時は、過去から現在へ、そして未来へと連続して、とどまることなく過ぎる現象として、秒、分、時、日、週、月、年などの単位に分けて計ることのできる“時の流れ”を表示するものから、一昼夜の具体的な区分を定めた時刻のような“時を告げる”こと、ある一定の期間をあらわす“時が解決してくれる”、“幸せなひと時を過ごす”こと、特定の時期を指す“若い時”、“時の動き”、“時に臨む”、“時と所をわきまえる”、“時の人”、“その時が来るまで待つ”、“国家存亡の時”、“出会いの時・別れの時”に至るまで、その捉え方には広がりがあるものの、社会で決めた時、自分で決めることのできる時、この二つに分類して整理することができる。
 ここで言う、「学びて時には」の時とは、「中学の頃、もっと勉強をすれば良かった」と社会で決めた時のみを指すのではなく、思い立ったら吉日と自分の都合で決めることのできる“時を得る”、“決意(心)した時”を大事にした学ぶ時を自覚すること。
 つまり、「今、学びの時!」と思ったこの一瞬を大切にして学ぶこと。
 その習慣が癖になるほど、「学びて時に之を習ふ」ことができるようになれば、人は何事か成すことができるのではなかろうか。これが、私の解釈である。

 本書は、時の捉え方を 1 介護事業の捉え方 として、(1)変化の捉え方、(2)介護事業を駅伝と捉える、(3)介護事業を教育制度と捉える、(4)介護事業を不易流行と捉える としてまとめた。

 つづいて、時に之を習うための学び方を 2 考える力を養う として、(1)「考える」、(2)「学ぶ」、(3) 考える力を養う としてまとめた。特に、@9つの点を4本の直線で一筆書きせよ、A9つの点を3本の直線で一筆書きせよ、Bルーチンスの水瓶問題 の問題を通して、一問一答と一問多答の考え方を示すことで、考え方そのものの幅を広げることに光を当ててみた。

 その上で、時に之を習う学びの題材の例題を 3 雰囲気を考える として、(1)チームワークを考える、(2)温度・湿度管理を考える、(3)喫煙管理を考える の項目から提起してみた。

 例題への対応、則ち課題の設定は、次の公式に当てはめて考えることを勧めたい。
 公 式 「@ 目標(あるべき姿)」−「A 現在地(今の状態)」=「B 課題」

 良い例 @が明確である  A現状把握を行うことで  Bは、自ずと明確になる。
 悪い例 @が不明確である A現状把握を行っても   Bは、不明確なままである。
 目標(あるべき姿)の中に、(1)チームワークを考える、(2)温度・湿度管理を考える、(3)喫煙管理を考える の要素が抜け落ちていたとしたなら、課題設定の根幹に支障が及ぶことは必至である。

 誰一人として、介護現場の雰囲気が悪くなることを願っている人などいるはずなどない。
 だが、介護にとって十八番(おはこ)のはずの雰囲気が、「全くダメ!」と良くない評判を見聞きする事業所も決して少なくない。
 自己評価や外部評価には、「雰囲気そのものを問う項目などない!」と、手をこまねいているようでは介護人財が育つどころか欠員の補充さえ難しい。
 本書を手にした読者が、「学びの時は、今!」とばかりに「学びて時に之を習ふ」ことが実践できるよう紐解いてみた。
 今一度、目標(あるべき姿)を点検するための機会となることを願っている。

    
    
2008年3月  
早川浩士(経営コンサルタント)  


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